COLUMN 勤怠管理相談室

2025.02.03 勤怠管理全般勤怠管理勤怠管理システム 残業申請制とは?制度化の意義・メリットと、従業員の残業・勤怠管理を適切に行う方法

登場人物

勤怠コム子さん
勤怠コム子さん

人事担当2年目社員。勤怠管理のことがわからず、悪戦苦闘の日々を送っている。

勤怠博士
勤怠博士

人事・勤怠管理のプロ。
どんな疑問もわかりやすく解説してくれる頼れる存在。

勤怠コム子さん

勤怠コム子さん

最近、従業員の残業時間増加が問題視されているんです。残業の目的を明確にするために残業申請制度の導入を検討しているのですが、導入にあたって気をつけるべきことは何でしょうか?教えて、勤怠博士!

勤怠博士

勤怠博士

残業申請制の導入は、効率的な働き方を推進し、無駄な残業を減らすメリットがある反面、申請漏れやサービス残業のリスクがあるなどデメリットもあるのじゃ。制度を整備すると同時に、申請フローや勤怠管理方法が残業申請制に適しているか見直す必要がある。
今回は、残業申請制の導入について見ていこう!

残業申請制とは?

残業申請制とは、「残業をする際に、事前に上司に申請・許可を得てから行う」という方法です。呼び方は「残業事前申請制度」「事前届出制度」「残業申請書提出制度」など会社によって異なりますが、この制度を取り入れる企業は珍しくありません。
厚生労働省が紹介する「所定外労働時間の削減」の取組事例としても「残業を行う場合、所属長の承認をもらう申請書提出制度を導入した」例が紹介されています。残業時間の見直しや削減に一役買うというメリットがあります。
参考)所定外労働時間の削減 | 厚生労働省

残業申請制のメリット

業務効率や振り分けを見直し、労働時間の適正化を図れる

残業を事前に申請することで、どの時期に、誰が、どのくらい業務を抱えているのかが明確になります。キャパを超えている従業員が明確になるため、業務の振り分けの見直しや、従業員の増員など、業務量に対して適切な対応を取ることができます。結果的に、残業時間の削減につながります。
逆に、「ダラダラと業務を行っている」「業務に不必要なコミュニケーションに時間を割いている」など、不必要な残業に対して残業代が発生している場合には、残業理由を明確化することで、業務時間内で仕事を終わらせ、無駄な残業を抑制する効果も期待できます。

残業が減り、従業員の健康管理につながる

長時間労働は、従業員の健康維持を損ないます。残業によって十分な休息を取れないと、健康を害する恐れがありますし、翌日以降の業務効率も落ちてしまいかねません。残業申請制によって、上司が従業員の時間外労働を把握することで、業務量や業務の進め方を見直し、残業時間を減らせるよう働きかけることもできます。

無駄な残業代の支払いがなくなり、人件費を削減できる

従業員の意識改革や業務配分の見直しによって、無駄な残業を削減できれば、企業が従業員に対して支払う残業代が減り、人件費を削減することができます。さらに、無駄な業務を把握したり、システムの導入によって簡略化できる業務を見直したりすることで、業務の効率化を促進し、労働時間の適正化を図ることができます。

残業申請制のデメリット

制度が形骸化する恐れがある

残業申請制は「部下が申請を出し、上司が承認することで残業が認められる」ものです。この流れが形骸化し、申請内容を十分に確認せず承認されてしまうと、残業の抑制や労働状況の見直しにはつながりません。
また、承認者によって承認の基準が異なり「部署Aでは残業申請が通るのに、部署Bでは申請が通りにくい」といった基準のブレが生じる恐れがあります。ルールを明確化しなければ、適切な制度運用がされず、従業員の不満にもつながりかねません。

サービス残業が増える可能性がある

残業申請制の導入により、「残業申請が手間」「申請が通らない」「承認されていないが、業務が終わらないため残業せざるを得ない」などの理由で、サービス残業が行われる可能性があります。会社が承認していない残業時間が発生しており、その分の賃金が従業員に支払われていない場合、賃金の未払いとして労働基準法に抵触する恐れがあります。
実際に、あとになって従業員から「未払い分の残業代を支払ってほしい」と求められ、裁判に発展するケースもあります。残業申請制の導入において、適切な制度の運用と、勤怠管理はとても重要です。

残業申請制の導入方法

メリット・デメリットを把握したうえで、「実際に残業申請制を導入したい」となったら、どのように進めれば良いのでしょうか?導入に必要な工程を紹介します。

申請手順・方法の策定

従業員側が「いつまでに」「誰に対して」「何の項目を」「何のツールで」申請するかを明確に定める必要があります。「承認を得られず、サービス残業になってしまった」といったことが無いように、会社の実態に即したルール策定を行いましょう。また、これらは会社の勤務形態や就業規則によって基準が変わるところなので、一例としてご覧ください。

<いつまでに>
「申請は前日までに行う必要があるのか」「当日、突然発生した業務に対しても申請が可能なのか」「後日の申請は認められるのか」など、具体的な申請期限を定めます。
<誰に対して>
「直属の上司の承認のみ」「直属の上司が承認した後、二次承認者の承認が必要」など、誰の申請に対して、誰が承認するのかを定めます。
<何の項目を>
「残業予定日」「残業予定時間」「残業理由」など、申請に必要な報告項目を定めます。フォーマットを用意することで、申請者・承認者ともに申請の手間を最小限にできます。残業理由は、承認者が承認可否を判断する材料となるため、具体的に記入してもらうようにしましょう。
<何のツールで>
「書面で用意する」「メールで送付する」「勤怠管理ツールを使用する」など、何を使って申請するかを定めます。書面での用意は、リモートワークや外回りの多い営業職の従業員が申請しにくく、適切に運用されない恐れがあります。オンラインで申請できるシステムを導入するなど、従業員の働き方に合わせたツールを選びましょう。

承認基準の明確化

「理由が明確でなくとも、申請があれば残業が認められる」ことになれば、不必要な残業も認められてしまいます。また、承認基準の属人化は適切な運用を妨げます。承認者によって基準が変わることのないように、「どんなときに残業が認められるか」「認められない場合の基準」を明確に定め、申請者・承認者ともに基準を把握できるようにしましょう。

従業員へのルールの周知・徹底

制度ができたとしても、ルールが周知されていなければ正しい制度の運用は行われません。申請をする部下、承認をする上司ともに、正しい申請フローと承認基準を把握し、適切な制度運用が行われるよう働きかけましょう。
残業申請制の導入は、従業員にとって申請が手間に感じたり、申請が形骸化したりする恐れがあります。しかし、この制度の目的は「残業時間の削減と、生産性の向上」です。正しく運用されることで、従業員にとってメリットのある制度です。この目的を従業員にきちんと伝えることで、ルールに則った残業申請を徹底してもらいましょう。

残業申請制導入の注意点

ルールに則った運用を心がけ、形骸化を防ぐ

残業するために「申請」という1ステップが追加されると、申請者・承認者ともに手間に感じるかもしれません。結果的に、「申請が面倒で、申請せずにサービス残業をする」「承認者が、理由に関わらず全ての残業申請を承認する」という事態が発生しかねません。こうなってしまうと適切な労働時間が管理できず、残業代の未払いや、不必要な残業が発生してしまいます。
これを避けるためには、「申請手順を簡略化する」「承認基準を明確にする」など、制度のルール策定の段階で、どの勤務体系の従業員にとっても申請しやすい方法を定めることが大切です。
また、運用を始めてからも、ルールに不足があるなど、申請が滞る原因がないか実態把握を続けましょう。一度決めたルールが完璧とは限らないため、必要に応じてルールの改定を行いましょう。

残業代の未払いにならないよう、申請を徹底させる

残業代の未払いは、労働基準法違反です。申請がないからといって残業代を支払わなくても良い理由にはなりません。あとになって、「未払い分の残業代を支払ってほしい」と裁判になる事例もあります。そうならないために、適切な労働時間の把握と、残業申請制の正しい運用が必要です。ルール通りの申請がなされるよう、従業員に対する働きかけを行いましょう。
また、申請が行われない理由に「申請ルールが勤務体系に合っていない」ことが挙げられる場合は、ルールの見直しが必要です。例えば、「残業申請は、残業予定日の前日までに承認される必要がある」というルールであっても、突発的な対応で当日残業が必要になることもあります。その際に、申請ができないからとサービス残業になったり、対応が必要であるにも関わらず従業員が定時で退勤してしまい、業務に支障が出たりするケースも起こり得ます。そのようなことがないように、業務上必要な残業に対しては正しく残業時間として計上され、残業代が支払われるルールを策定しましょう。

残業申請制導入にはWEB勤怠管理システムがおすすめ

勤怠管理に関わる制度を新たに導入する際には、申請・承認する従業員だけでなく、勤務時間を集計する人事担当者にも負担がかかってしまいます。特に、集計方法によっては、残業申請内容とタイムカードの照合などの負担が増えることが考えられます。
そんな時は、WEB勤怠管理システムがおすすめです。勤怠管理システムを活用することで、システム上で申請・承認が可能になるため、テレワークや出先など、どこでも申請・承認ができます。申請者から承認者、人事担当者までの共有もスムーズなため、申請にかかる時間を短縮することもできます。
同じシステム上で勤怠管理もできるため、従業員ごとの残業申請と勤務時間の照合も容易になります。どの従業員が残業申請・残業時間が多いかも分かりやすく、労働実態が把握しやすくなり、改善に向けた対応策も打ちやすくなります。
このように、残業申請制の導入と勤怠管理システムは相性が良いです。では、勤怠管理システムでは、具体的にどのようなことができるのでしょうか?勤怠管理システムの便利な機能の一例をご紹介します。

勤怠申請・承認

残業申請や有給取得の申請・承認が可能です。部署や従業員ごとに申請フローを設定することで、自動的に承認者に承認依頼ができます。オンライン上でスムーズな申請ができるため、オフィスに出社していない従業員の申請・承認も手間なく行えます。

便利なオンライン打刻とデータ管理

スマホやパソコン、ICカード等を用いることで、テレワークや外回りの多い営業職も簡単に打刻ができます。WEB勤怠管理システムなら、システム上で全従業員のデータを集計・管理が可能です。

勤務状況確認

出勤時間・退勤時間だけでなく、法定内残業、法定外残業、深夜残業などの各種残業時間を含めた勤務時間を自動で集計可能です。残業時間が多い社員がいないか、リアルタイムでの勤務時間把握にも便利です。

36協定アラート

「残業時間が規定を超えた」「有給日数の取得が不足している」など、勤務状況に応じて36協定に違反しそうな場合に通知を受け取ることができます。残業時間の多い従業員に対して、業務の振り分けや業務の進め方の見直しを促しやすくなります。

勤怠管理システムなら ALL IN CUBE勤怠管理におまかせ!

残業申請制導入のための注意点やポイントを理解したコム子さん。制度の導入に向け、申請・承認が容易で、勤怠管理もできる勤怠管理システムの導入を考え始めたようです。

勤怠博士

勤怠博士

勤怠管理システムを使えば、残業申請や承認がオンラインで簡単に行えるようになる。さらに、従業員の労働時間が自動的に集計されるので、管理する人事担当の負担も大幅に軽減されるのじゃ。労働時間データが可視化されて、長時間労働の抑制も、適正な残業代の支払いも実現するぞ。
勤怠コム子さん

勤怠コム子さん

「制度の導入で手間が増えそう」という従業員からの不安の声も上がっていたけれど、勤怠管理システムを導入することで、その手間を最小限に抑えられそうですね!申請だけでなく、勤怠管理も同じシステム内で完結できるなら、私たち人事の準備や管理も楽になりそう。

勤怠博士

勤怠博士

残業時間を減らすために、人事担当の残業時間が増えるようでは元も子もないからの。
残業申請制を導入する際は、初めに十分に議論してルール策定を行う必要がある。だが、制度の導入によって無駄な残業が減り、適正な残業代の支払いができるようになれば、その分の費用で勤怠管理システムの導入コストもまかなえるはずじゃ。
クラウド勤怠管理システムは、トライアル期間がついているものも多いから、実際の操作感を試してみるのがおすすめじゃ。画面の見方や申請・承認方法など、使い方を確認できるぞ。
無料トライアルができるALL IN CUBEの勤怠管理は、従業員1人につき月額280円のワンプランで、全ての機能が制限なく使えるのが魅力じゃな。
勤怠コム子さん

勤怠コム子さん

実際に無料で試せるなら、操作感が分かっていいかも!しかも月額費用もリーズナブルですね。
新しい制度の導入は不安だったけれど、申請フローや管理面の不安は、システムの導入で解決できそうで少し安心しました。さっそく上司にも提案してみます!
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