
人事担当2年目社員。勤怠管理のことがわからず、悪戦苦闘の日々を送っている。

人事・勤怠管理のプロ。
どんな疑問もわかりやすく解説してくれる頼れる存在。

勤怠コム子さん

勤怠博士
企業が人を雇用する上で、勤怠管理は法律上定められた義務です。企業は、全従業員の労働時間の状況を把握しなければなりません。特に、営業職は日中に顧客訪問のための外回りが多く、直行直帰などが日常的であることから、一般的なオフィス勤務とは異なる勤怠管理の工夫が求められます。
近年の働き方改革により、残業時間の削減やワークライフバランスの推進が強く求められる中、営業職に対しても労働時間の正確な把握や管理が重要視されています。また、勤怠管理は単に労働時間を記録するだけでなく、正確な給与の支給や、従業員の業務効率を高めるためのツールとしても活用できます。
営業職の勤怠管理を行う際に、業務の性質上、次のような課題に直面しやすいのではないでしょうか。
営業職は外回りの業務が多いため、始業時や終業時にオフィスへ立ち寄らないケースが多く、正確な出勤退勤の把握が難しいです。また、移動中や出先での業務にかかる時間をどのように管理するかも課題になります。
勤怠管理を自己申告で行う場合、入力ミスや不正申告により、実際の労働時間と申告内容が異なるケースも発生し得ます。このような場合、労働時間の正確性を確保するためのチェック体制が必要です。
これらの課題を解決するためには、ルールの定義やシステムの活用が必要不可欠です。
外回りの多い営業職の勤怠管理では、紙での日報やタイムカードなど、オフィスでなければ打刻ができない勤怠管理方法では、正確な労働時間把握が難しいです。そのため、オフィスに立ち寄らなくても適切な勤怠管理を行うための方法として、以下の手法が挙げられます。
営業職が直行直帰を行う場合、GPS機能が搭載された勤怠管理システムを利用することで、出勤・退勤時間と同時に、打刻場所を記録できます。出勤や退勤のタイミングでスマートフォンやタブレットから打刻を行い、その位置情報と連動することで、実際にどこで業務を開始・終了したのかを把握できるため、正確な勤怠管理が可能です。
直行直帰の場合、営業職が行った訪問や商談の記録と、勤怠管理の記録が一致しているかを確認することも有効です。訪問件数や移動時間を報告し、それに基づいて勤怠の確認を行うことで、営業活動と労働時間を適切に管理できます。
事業場外みなし労働時間制は、営業職の勤怠管理においてたびたび用いられる制度です。どういった制度なのか、導入のメリットとデメリットを解説します。
みなし労働時間制には、「事業場外みなし労働時間制」、「専門業務型裁量労働制」、「企画業務型裁量労働制」があります。その中で、営業職の勤怠管理で用いられるものが「事業場外みなし労働時間制」です。
事業場外みなし労働時間制とは、事業場外(訪問先等)で労働する場合で労働時間の算定が困難な場合に、原則として所定労働時間労働したものとみなす制度です。外回りの営業職などの勤務時間について、実際に働いた時間ではなく、所定労働時間や当該業務を行うために通常必要な時間を働いたものとみなし、賃金が支払われます。(労働基準法第三十八条の二)
この制度は、適用する上で要件があります。「労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事したこと」「労働時間を算定し難いこと」。この2つの規定を満たした場合、制度を適用できます。
みなし労働時間は、「その業務に通常必要とされる時間」が設定されます。そのため、必要とされる時間が8時間と設定されていた業務を行うとして、7時間で終えられても8時間分の労働とみなされます。逆に9時間かかったとしても8時間分の労働とみなされるため、超過した1時間分の賃金は支払われません。また、その業務にかかる時間が基準となるため、みなし労働時間は8時間である必要はありません。10時間かかる作業であれば10時間分の労働とみなされます。
スマートフォンから、電話やメール等で、業務指示・業務報告などがされている場合や、事前に業務内容の具体的な指示を行っている場合など、労働実態から大まかな労働時間が把握できるケースでは、「労働時間の算定が困難とはいえない」として事業場外みなし労働時間制が認められないと判断されます。
参考)労働時間・休日 |厚生労働省
オフィス勤務の従業員よりも、外回りが多く直行直帰の機会がある営業職に対して、正しい勤怠管理を行うには企業側の工夫が必要です。違法な長時間労働や残業代未払いが生じないよう、適切な勤怠管理体制を整えましょう。そこで、オフィスでの打刻が難しい営業職の働き方にも対応できるのが、勤怠管理システムです。打刻だけでなく、年次有給休暇の取得管理や残業時間の超過アラートなどさまざまな機能を持つツールもあります。
勤怠管理システムでは、どのようなことができるのでしょうか?勤怠管理システムの便利な機能の一例をご紹介します。
スマホやパソコン、ICカード等を用いることで、営業先への外出時やテレワークでもオンラインで簡単に打刻ができます。WEB勤怠管理システムなら、職種に関わらず、システム上で全従業員のデータを集計・管理が可能です。
法定内残業、法定外残業、深夜残業などの各種残業時間を含む、従業員ごとの勤務時間を自動集計できます。部門ごとやグループを跨いだ平均値の集計時間も確認できるため、営業職の労働時間が大幅に超過していないかなど、職種ごとの勤務時間の把握にも便利です。
従業員は年5日の有給休暇取得が義務付けられています。紙やシート上での管理では、それぞれの従業員がきちんと5日以上取得できているかを確認するのは手間がかかりますが、勤怠管理システムならシステム上で管理・確認できます。
休日出勤の申請や承認が可能です。顧客対応で休日に出勤しなければならなくなった際も、勤怠管理システムから休日出勤の申請が可能です。振替休日も同じ画面で設定できるので、振替休日の取得忘れも防止できます。
「残業時間が規定を超えた」「有給日数の取得が不足している」など勤務状況に応じて、36協定に違反しそうな場合に通知を受け取ることができます。
営業職の勤怠管理に便利な方法を理解したコムコさん。全職種の労働時間を正確かつ一括で把握するため、勤怠管理システムの導入を考え始めたようです。

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