
人事担当2年目社員。勤怠管理のことがわからず、悪戦苦闘の日々を送っている。

人事・勤怠管理のプロ。
どんな疑問もわかりやすく解説してくれる頼れる存在。

勤怠コム子さん

勤怠博士
自宅やサテライトオフィスなど好きな場所で働けるテレワークは、近年急速に広がり、導入する企業も増えています。ですが、人事担当者にとってはオフィスに出勤しない従業員の勤怠管理に関して課題や悩みが多いのも実情です。
まずは、人事担当者にとって、テレワークにはどんな課題があるのかを改めて考えてみましょう。
テレワークは、育児や介護などを理由とした離職の防止や通勤時間の短縮、業務効率化などさまざまなメリットがある働き方です。その反面で、労働政策研究・研修機構(JILPT)が実施しているテレワークに関する調査(情報通信機器を利用した多様な働き方の実態に関する調査結果(平成27年))では、企業にとってさまざまな課題があるおことが浮き彫りになっています。
例えば、テレワークを実施した企業が抱える問題や課題では、「労働時間の管理が難しい」と答えた人の割合が終日在宅勤務では30.9%、部分在宅では42.0%、モバイルワークをしている企業では40.3%が課題を抱えていました。
※参考:情報通信機器を利用した多様な働き方の実態に関する調査結果(平成27年)
https://www.jil.go.jp/institute/research/2015/140.html
労働時間の管理をしっかりとしておかなければ、もしも労働基準監督署による調査が行われた場合、指導や是正勧告などをされてしまうリスクがあります。また、企業が把握している労働時間よりも従業員が長い時間働いていれば、未払い残業代が発生してしまっているかもしれません。
従業員が働いている姿を直接見ることができないテレワークでは、労働時間をどうやって把握すれば良いのかが大きな問題になってしまっているのです。
また、働く人にとってもテレワークは「仕事と仕事以外の切り分けが難しい」「長時間労働になりやすい」という悩みを抱えていることも同調査で浮き彫りになっています。
実際に、テレワークを導入するにあたって、人事担当者が勤怠管理で把握しなければいけない項目は労働時間以外にもたくさんあります。項目ごとに、何を把握するべきか、押さえておきましょう。
労働時間は、「使用者の指揮命令下に置かれている時間」です。
厚生労働省が出しているガイドライン「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」(2017年)では、全ての労働者の労働時間の管理が義務となっています。
深夜労働の有無を把握するためにも、従業員がいつ始業して、いつ仕事を終えたのかを把握しなければいけません。
テレワークであっても、休憩時間がいつ取られているかは把握しておく必要があります。また、休憩時間に加えて、長時間業務から離れる「中抜け」も把握する必要があります。仮に、無断で離席して長時間業務に戻らなければ、職務規律違反となってしまうかもしれません。
会社に許可を得て、中抜けとして処理するなどの対応も求められます。
労働時間を把握するためにも、何らかの理由で業務の開始が遅れたり、早く終わらせなければならなかった場合には、遅刻・早退として扱います。
テレワークをしていると、ついつい業務を夜間にもこなしてしまう従業員が出てくるかもしれません。22時を過ぎれば、それは深夜労働時間となってしまいます。給与の割増賃金を計算しなければいけませんので、注意が必要です。
時間外労働の上限は、原則月45時間・年間360時間となっています。労働時間の上限を超えてしまう場合には、36協定の締結と届出が必要になりますから、人事としては、従業員が時間外労働をどのくらいしているか把握しなければいけません。
従業員が休日労働をした場合、割増賃金の計算や、振替休日の取得を促すなど人事としてはやらなければならないことがたくさんあります。
完全テレワークに移行している場合、従業員がいつ仕事をしているか(出勤日となっているか)や、欠勤日もきちんと記録に残す必要があります。オフィスに出社するスタイルであれば、出勤・欠勤日の把握は比較的簡単ですが、テレワークではこうした出勤状況もわかりにくくなってしまいます。
有給休暇の取得が義務付けられるなど、企業が従業員に対して勤怠管理をしなければならない環境になっています。有給休暇の取得状況や、残っている有給休暇の把握は、テレワークでも同じように必要です。
テレワークを導入している企業では、勤怠管理をどのようにしているのでしょうか?
ここからは、企業が導入している勤怠管理の方法4つをご紹介します。
従業員が始業時間や終業時間の報告をメールやチャットで行い、上司が出退勤時間を記録・管理する方法があります。報告方法はテキストだけでなく電話でも良いでしょう。
ただし、この方法だと管理職が全ての部下の始業・終業時間を把握・記録しなければいけません。管理職への業務負担が大きくなってしまいます。
テレワークでは、物理的にタイムカードやICカードで出退勤を管理することが難しくなってしまいます。そこでパソコンの使用時間の記録を元に勤怠管理をする方法もあります。
ただし、電話対応や外出を伴うリサーチ業務などパソコンを使わない仕事をしている間の業務が把握できないというデメリットもあります。
エクセルやスプレッドシートに従業員が勤怠状況を入力して勤怠管理をすれば、情報の共有もタイムリーになります。ただし、あくまでも従業員による自己申告なので、虚偽の時刻を申請されていてもチェックできない可能性があります。
また、あとから時刻を修正できてしまえば、記録の信憑性も低くなってしまいます。
効率を重視するなら、勤怠管理システムの活用も良いでしょう。勤怠管理システムでは、始業・終業時間の記録だけでなく、有給取得申請やシフト管理などもできます。
オフィスに出勤しなくても、スマートフォンやパソコンからクラウドにアクセスして勤務状況を入力できるので、テレワークをしている従業員にとって、使い勝手が良いでしょう。
従業員から申請された勤務時間の報告の内容を確認して承認する仕組みが搭載された勤怠管理システムなら、テレワークでも上司が勤怠状況をしっかりと確認できます。
また、タイムリーに勤務状況が反映されているので、いつでも把握できます。
テレワークで生じがちな従業員の長時間労働も、勤怠管理システムで勤務状況を俯瞰して把握できれば防げます。また、システムの中には、設定された労働時間に達したらアラートを出す機能がついているものもあります。
入力した情報が自動集計される勤怠管理システムなら、テレワーク中の社員の労働時間を確認して入力・集計する手間が省けます。これにより、人事担当者の負担が軽減できます。
テレワークを実施する企業が勤怠管理システムを導入するなら、次のポイントを基準にシステムを選んでみましょう。
テレワークでは出勤せずに自宅で業務を行うため、休日出勤届や勤怠届、勤務報告なども紙ベースでの提出では対応できません。
勤怠管理システムを選ぶ際には、システム上で従業員がこうした申請をでき、管理者が承認管理できるものにしておく必要があります。
テレワーク導入に併せて採用する企業も多いのがフレックスタイム制です。
出退勤の時間を従業員の都合に合わせて設定できることから、子育てや介護と両立する従業員の働きやすさを後押しする制度です。
ですが、フレックスタイム制は勤怠管理がとても複雑になります。時間外労働は清算期間(総労働を測る期間)の総労働時間を元に計算しなければいけません。勤怠管理方法が、通常の勤務形態とは異なるので残業代の計算や勤務時間の管理に時間を割かれることになります。
勤怠管理システムでは、フレックスタイム制に対応した機能を搭載したものも多いので、ぜひ活用してみましょう。
働き方がどんどん多様化し、テレワークをする企業も増えている今。人事担当者は、こうした時代の流れにあった勤怠管理方法を探さなければいけません。
コム子さんもテレワークならではの勤怠管理の難しさやコツを知って、俄然やる気になった様子です。

勤怠博士

勤怠コム子さん

勤怠博士

勤怠コム子さん
勤怠管理のお悩みを、ALL IN CUBEが解決します!